ヒスタグロビン注射は
ヒスタグロビンは、ヒスタミンと免疫グロブリンを合わせた、1967年に国内で発売された安全性の高い治療薬です。
「非特異的減感作療法」とも呼ばれ、全てのアレルゲンによるアレルギー反応を抑える治療法です。中等度以上のアレルギー症状がでている方が対象です。アレルギー体質を改善させることが期待できる治療法なので、アレルギー性鼻炎だけでなく、気管支喘息や蕁麻疹、アトピー性皮膚炎にも適応があります。
ヒスタグロビン注射で効果を得るには
1週間に1〜2回の接種を3週間続けて行う必要があります。合計3〜6回の接種を1クールとし、効果が得られなかった場合は追加でもう1クールの接種が可能です。追加摂取時は増量も可能ですので、効果を感じなかった場合は医師にご相談ください。
ただし効果には個人差があるため、全ての方のアレルギー症状が改善するわけではないのでご注意ください。
ノイロトロピンの併用
皮膚疾患に伴う掻痒やアレルギー性鼻炎の場合
ヒスタグロビンの効果を高めるためノイロトロピンを加えます。ノイロトロピンは、ワクシニアウイルスを接種したウサギの炎症皮膚組織から抽出したエキスをもとに作っています。ヒスタグロビンとは別の機序で働くために、さらなる相乗効果が期待できます。
ヒスタグロビン注射薬は、献血などから抽出した免疫グロブリンを使って製造される生物製剤です。注射後は少なくとも3か月は献血ができなくなりますので、定期的に献血をしている方は事前に医師へ相談しましょう。
抗ヒスタミン薬など内服薬だけではコントロールできない人は、ヒスタグロビンを検討してみてもよいでしょう。
同意書が必要になります。

注意
生ワクチン(麻疹・風疹・おたふくかぜ・水痘ワクチン)の効果獲得に影響を与える可能性があるためヒスタグロビン注射を行ってから生ワクチンを接種する場合は最低3~4カ月あける必要があります。同様に、ワクチン接種から最低2週間あける必要があります。
治療不可の方
月経期間中、妊婦、喘息発作時、ステロイド内服中、 ヒスタグロビンでアレルギーを起こしたことがある、2週間以内にワクチンを接種した